3年に一度実施される特定建築基準適合判定資格者講習があります。講習を受けて、最後の終了考査に合格すると、特定建築基準適合判定資格者として、建築基準法第6条の3第1項ただし書きにある特定構造計算基準に適合するかどうかを審査することができます。
その過去問が日本建築防災協会のHPに掲載されているのですが、解説がないため解答案を作成してみようと思います。
講習の受講案内のリンク 日本建築防災協会HP
特定建築基準適合判定資格者講習|(一財)日本建築防災協会|建築物の防災並びに維持管理制度・技術の調査・研究。資格講習、耐震チェックプログラムの紹介。 (kenchiku-bosai.or.jp)
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令和5年度 問11
ルート2で耐震計算された鉄筋コンクリート造建築物の耐力壁の設計に対して、法第6条の3第1項ただし書の規定による審査を行う場合について、次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.床上から上階はり下までの開口部がある耐力壁について、その上下が剛強な無開口壁によって拘束されていたため、せん断剛性の低減率を、開口周比を用いて算定することは、適切と判断した。
2.複数の開口部を有する耐力壁の曲げ剛性を、力学的性状を考慮して等価な一つの開口部とみなして計算した開口周比を用いて算定することは、適切と判断した。
3.開口付き耐力壁において、必要な開口補強がなされており、開口周比とl0/lがいずれも0.4以下なので、その水平断面積(t×(lw-l0))を壁量の計算に用いる耐力壁の断面積Awに算入することは、適切と判断した。
4.開口付き耐力壁において、耐震計算ルート2の規定に基づく設計用せん断力に対して、開口部の縦補強筋や横補強筋、斜め補強筋が引張降伏しないことを確認することは、適切と判断した。
【過去の考査問題の出典】
出典:令和5年度 特定建築基準適合判定資格者講習 修了考査結果 2.考査問題 から引用しました。
解答(案)
解答案は、2
複数開口を等価1開口にまとめて開口周比を算定する手法は、せん断剛性低減には用いるが曲げ剛性算定への適用は一般的でなく不適切と考えられます。
解説
1.〇(適切)
上下が剛強な無開口壁で拘束された開口耐力壁について、開口周比でせん断剛性低減率を算定する扱いは適切。
2.✕(不適切)
開口周比は主にせん断剛性の低減に用いる指標で、複数開口を等価1開口にまとめて曲げ剛性を算定するのは一般的でなく不適切。
3.〇(適切)
開口補強がされ、開口周比・l0/lがいずれも0.4以下なら、t×(lw-l0)をAwに算入する扱いは適切。
4.〇(適切)
設計用せん断力に対して開口補強筋(縦・横・斜め)が引張降伏しないことの確認は適切。
■ポイント
開口周比はせん断剛性の低減用に用いる指標であり、曲げ剛性への適用は別途検討が必要。
※本記事の解答案は管理人による推定であり、誤りがある可能性があります。
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