3年に一度実施される特定建築基準適合判定資格者講習があります。講習を受けて、最後の終了考査に合格すると、特定建築基準適合判定資格者として、建築基準法第6条の3第1項ただし書きにある特定構造計算基準に適合するかどうかを審査することができます。
その過去問が日本建築防災協会のHPに掲載されているのですが、解説がないため解答案を作成してみようと思います。
講習の受講案内のリンク 日本建築防災協会HP
特定建築基準適合判定資格者講習|(一財)日本建築防災協会|建築物の防災並びに維持管理制度・技術の調査・研究。資格講習、耐震チェックプログラムの紹介。 (kenchiku-bosai.or.jp)
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令和2年度 問12
ルート2で耐震計算された鉄筋コンクリート造建築物のはり、柱及び耐力壁のせん断設計に関して、法第6条の3第1項ただし書の規定による審査を行う場合について、次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- はりの設計用せん断力として、単純支持とした時の常時荷重によるせん断力Q0と部材の両端に曲げ降伏が生じた時のせん断力Qyとを足し合わせた数値が用いられていることについて、適切と判断した。
- 柱の設計用せん断力の計算において、部材の両端に曲げ降伏が生じた時のせん断力Qyとして、柱頭に接続するはりの曲げ降伏を考慮した数値が用いられていることについて、適切と判断した。
- 耐力壁の設計用せん断力として、常時荷重によるせん断力QLとn=1.5 で割り増しした一次設計用地震力によるせん断力QEとを足し合わせた数値が用いられていることについて、適切と判断した。
- はりのせん断設計において、「鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説(2018 年版)」の大地震動に対する安全性確保のための許容せん断力が設計用せん断力を上回っているため、適切と判断した。
【過去の考査問題の出典】
出典:令和2年度 特定建築基準適合判定資格者講習 修了考査結果 2.考査問題 から引用していました。現在は、考査問題は公表されておりませんが、結果は公表されております。
解答(案)
解答案は、3
解説
- 2020年版 建築物の構造関係技術基準解説書(以下 黄色本)p389.6.4.3(1)2)ⅰ)①、適切。
- 黄色本p389.6.4.3(1)2)ⅰ)①、適切。
- 黄色本p389.6.4.3(1)2)ⅱ)→6.4.2(2)ⅱ)①QD1=QL+nQE、ただしn=2.0以上のためn=1.5は、不適切。
- 黄色本p389.6.4.3(1)2)ⅰ)②、適切。
最後にルート2主事試験に持ち込み可能な図書の紹介
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修了考査時に持込可能な図書なので、考査時までに購入しておくのがおすすめです。
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