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発表を見て、この記事にたどり着いた方へ。
まず、おつかれさまでした。
7月のあの日まで、通勤電車で、昼休みに、休日をつぶして積み上げてきた時間があったはずです。それが数字にならなかった。今日は、何を読んでも頭に入らないかもしれません。
こんにちは。構造設計をしていた一級建築士です。
この記事は、来年もう一度受けるかどうかを考えている方に向けて書きました。慰めではなく、現実的な話をします。
落ちたこと自体は、終わりではありません。
終わるのは、続けられなくなったときです。
そして、もうひとつ先にお伝えしておきます。学科で届かない原因は、たいてい「勉強の総量」です。 ここを直視できるかどうかが、来年を分けます。
実際に合格まで11年かかった人の費用の記録を見せてもらえたので、それを軸にお話しします。
まず、今年の点数を科目別に見てください
来年の作戦は、どこで落ちたかで変わります。
学科試験は、総得点の基準点と、各科目ごとの基準点(足切り)の両方を満たす必要があります。落ち方には2種類あります。
| 落ち方 | 来年やるべきこと |
|---|---|
| 1科目が足切りに届かなかった | その科目を集中的に。他は現状維持でいい |
| 総得点が足りなかった | 全体の底上げ。伸ばしやすい科目から |
この2つは対策がまるで違います。総得点で落ちた人が1科目だけ勉強しても届きませんし、足切りで落ちた人が全科目を薄く回しても同じ結果になります。
今日でなくて構いません。落ち着いたら、科目別の点数を必ず書き出してください。ここが来年のスタート地点です。
【記録】合格まで11年かかった人の、11年分の費用
私の身近に、一級建築士に合格するまで11年かかった人がいます。
かかった費用を全部記録していたので、見せてもらいました。年は伏せますが、金額はそのままです。
| 学科 | 製図 | その年の合計 | |
|---|---|---|---|
| 1年目 | 10,500円 | 336,000円 | 346,500円 |
| 2年目 | 10,500円 | — | 10,500円 |
| 3年目 | 157,500円 | — | 157,500円 |
| 4年目 | 157,500円 | — | 157,500円 |
| 5年目 | 157,500円 | — | 157,500円 |
| 6年目 | 178,500円 | — | 178,500円 |
| 7年目 | 220,500円 | — | 220,500円 |
| 8年目 | 234,900円 | — | 234,900円 |
| 9年目 | 270,000円 | — | 270,000円 |
| 10年目 | 237,600円 | — | 237,600円 |
| 11年目 | — | 118,800円 | 118,800円 |
| 合計 | 1,635,000円 | 454,800円 | 2,089,800円 |
これに受験手数料が11年分で212,100円。
総額 2,301,900円。
家が買えるとまでは言いませんが、車は買えます。11年という時間も、そこに乗っています。
※1年目と2年目の学科が10,500円と極端に安いのは、当時製図とセットで申し込むと学科が安く受けられる仕組みがあったためです。現在の各社の割引とは形が違います。
※6年目の金額が半端なのは、以前に払っていた製図分が学科の費用に振り替えられ、その不足分を追納したためだそうです。
この記録から見えること
数字を眺めていると、気づくことがあります。
学科の受講料は、年々上がっていきます
3年目から5年目は、3年続けて157,500円。ところが後半を見ると、220,500円、234,900円、270,000円。
これは、より高いコースに移ったわけではありません。同じような講座の受講料が、年々値上がりしていったのだそうです。
つまり、こういうことです。
長引くほど、1年あたりの負担は重くなっていく。
「来年こそ」を繰り返している間に、必要な金額そのものが上がっていきます。これは、続けるかどうかを考えるときに知っておくべき現実だと思います。
同じ金額が3年続いている時期がある
3年目・4年目・5年目が、すべて同じ157,500円。同じ形の講座を3回受けているということです。
そして3年とも、届きませんでした。
11年目に、学科に受かり、製図は1回で合格した
最後の年、学科を突破し、そのまま製図は1回で合格しています。
11年かかりましたが、届いたときは一度で抜けました。力がついていなかったのではなく、届く量に達するまでに時間がかかったということだと思います。
落ちる理由は、たいてい「勉強の総量」です
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいことです。
学科で届かなかった方の話を聞くと、原因の多くはここに行き着きます。
やり方が下手だったのではなく、単純に量が足りていない。
もちろん、効率の良いやり方はあります。過去問の回し方も、時間配分も、工夫のしどころはあります。それは別の記事に書きました。
でも、工夫は量の代わりにはなりません。
一級建築士の学科は、5科目125問。覚えることの絶対量が多い試験です。そこに投じた時間が一定を超えないと、どんなに賢く回しても届きません。
だから、身も蓋もないことを言います
やるか、めっちゃやるか。
来年の作戦を考えるとき、まずここを認めてください。「去年は忙しかった」「仕事が大変だった」——それは事実だと思います。でも試験は、事情を汲んでくれません。
そのうえで、量を確保するために現実的にできることは2つです。
- 早く始める
- 過去問を回す
この2つだけです。奇策はありません。
来年、量を確保するために
① 11月から始める
いま、あなたにはまるまる1年あります。
今年の受験生が春から本気を出した地点に、あなたは11月から立てます。
11月に何が起きるか。
- 各社の法令集が発売されます(11月上旬)
- そこから2月中旬までかけて、線引きをじっくりやれます
- 線を引きながら条文を読めば、それがそのまま法規の1周目になります
- 2月中旬から試験まで、5か月弱を演習にまるごと使えます
そして、映像講義も11月から見始めて構いません。 開講を待つ必要はありません。早く見始めれば、その分だけ回す回数が増えます。
今日から11月までの3か月は、休んでいい期間です。 そのかわり11月からは、去年より良い位置からスタートしてください。
② 過去問を回す
量とは、つまり過去問を何周したかです。
1周目・2周目は全問。3周目からは間違えた問題だけ。こうすれば周回はどんどん速くなります。目標は回数ではなく、間違えた問題がゼロになるまでです。
講座は「量を確保できる形」で選ぶ
ここで、記録の人がどう勉強していたかを紹介させてください。
基本はテキストをもらって自分で学習し、直前の3か月だけ通学して、模試と直前講座を受ける。 ほとんどの年がこの形だったそうです。
つまり、日々の学習は自分で進め、仕上げのところだけ人の手を借りていたわけです。
これは、いまの環境ならもっと安く再現できます。
- 日々の学習 → オンライン講座(スマホで講義と過去問を回す)
- 仕上げ → 模試を受ける
過去問を何周しても、時間配分は身につきません。模試でしか練習できないものがあります。ここは別途、受けておく価値があります。
お金の現実:来年、いくら出せますか
先ほどの記録では、1年あたり15万円から27万円が繰り返し出ていました。大手校の学科コースは、いまだと高いところで税込99万円します。
その金額を、来年また出せますか。
出せるなら、それでいいと思います。合格実績は本物ですし、再受講の割引がある学校もあります。会社が補助してくれるなら、なおさら迷う必要はありません。
でも、もし「今年でもきつかった」のなら、はっきり書きます。
同じ金額を積み続けるのは、やめたほうがいいです。
受講料は年々上がっていきます。そして、お金が続かなくなった瞬間に、受験そのものが終わります。
本当に怖いのは、来年落ちることではありません。再来年、受験できなくなることです。
学科だけなら、8万円前後で受けられるオンライン講座があります。この金額なら、仮に来年も届かなかったとしても、その次の年も続けられます。
受かるまで受け続けられる形にする。 これが、あの記録から私が学んだことです。
ただし、一人で進められる人向けです。通う強制力がないと続かないという方は、無理をしないでください。ここは正直に、人によります。
やめなければ、いつか受かります
最後に、もう一度あの記録の話を。
11年です。総額230万円です。
正直に言えば、遠回りだったと思います。もっと早く受かる道はあったはずです。
でも、受かりました。
そして、いま一級建築士として仕事をしています。11年かかったことを、誰も気にしていません。資格に、何回目で取ったかは書いてありません。
一級建築士の学科は、年に1回しかありません。だからこそ、続けられる形を作って、そして量を投じてください。
来年、また一緒に走りましょう。
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11月から回し始めたい方へ
スタディングの学科対策コースは79,800円(税込)。講義も過去問もスマホで進められるので、通勤時間や昼休みをそのまま回転数に変えられます。来年も続けられる形を探している方は、内容を見てみてください。
まとめ
- まず、科目別の点数を書き出す。足切りで落ちたのか、総得点で落ちたのかで対策が変わる
- 合格まで11年かかった人の記録は、受講料2,089,800円+受験手数料212,100円=総額2,301,900円
- 学科の受講料は年々値上がりする。長引くほど1年あたりの負担が重くなる
- 11年目に学科を突破し、製図は1回で合格した
- 学科で届かない原因は、たいてい勉強の総量。工夫は量の代わりにならない
- できることは2つだけ。早く始める/過去問を回す
- 11月から始められる。法令集の発売も、映像講義を見始めるのも11月でいい
- 日々は自分で進め、仕上げに模試という形は、いまなら安く再現できる
- 本当に怖いのは来年落ちることではなく、再来年に受験できなくなること
落ちた日にこの記事を読んでくださって、ありがとうございました。
今日は何もしなくていいです。11月に、また会いましょう。

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