3年に一度実施される特定建築基準適合判定資格者講習があります。講習を受けて、最後の終了考査に合格すると、特定建築基準適合判定資格者として、建築基準法第6条の3第1項ただし書きにある特定構造計算基準に適合するかどうかを審査することができます。
その過去問が日本建築防災協会のHPに掲載されているのですが、解説がないため解答案を作成してみようと思います。
講習の受講案内のリンク 日本建築防災協会HP
特定建築基準適合判定資格者講習|(一財)日本建築防災協会|建築物の防災並びに維持管理制度・技術の調査・研究。資格講習、耐震チェックプログラムの紹介。 (kenchiku-bosai.or.jp)
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令和2年度 問6
くい基礎による建築物に対して、法第6条の3第1項ただし書の規定による審査を行う場合について、次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 標準貫入試験結果において、層厚が厚く、N値の低い砂質土地盤が確認されたので、液状化の検討及び水平地盤反力係数を低減したくいの水平抵抗の検討が行われていることを確認した。
- 基礎ぐいの先端の地盤の許容応力度の算出において、くい先端から以深1d(dは基礎ぐいの直径)までの範囲の地盤を「くい先端下部地盤」として、そのN値がくい先端付近の地盤と同等以上であることを確認した。
- くい頭固定のくいにおいて、地震時にくい頭に生じる曲げモーメント(曲げ戻し)を考慮した上部架構の断面検定が行われていることを確認した。
- 打撃工法による既製コンクリートぐいとアースドリル工法による場所打ちコンクリートぐいを併用する基礎の設計に対し、異種ぐいとしての詳細な地盤調査や不同沈下に対する検討が行われていることを確認した。
【過去の考査問題の出典】
出典:令和2年度 特定建築基準適合判定資格者講習 修了考査結果 2.考査問題 から引用していました。現在は、考査問題は公表されておりませんが、結果は公表されております。
解答(案)
解答案は、2
解説
- 2020年版 建築物の構造関係技術基準解説書(以下 黄色本)p436.6.7.3(2)、L(行)10~13の記載の通り、適切。
- 黄色本p577.9.6.3(3)、L24~27、H13国交告1113号第5表中N|(Nの上棒)下部1~上部4dまでの範囲、不適切。
- 黄色本p434.6.7.1、L3~5の記載の通り、適切。
- 黄色本p78.3.1.2(1)、L14の記載の通り、適切。
最後にルート2主事試験に持ち込み可能な図書の紹介
修了考査時に持込可能な図書なので、考査時までに購入しておくのがおすすめです。
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