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R5特定建築基準適合判定資格者講習の考査問題解説⑤

ルート2主事試験過去問

3年に一度実施される特定建築基準適合判定資格者講習があります。講習を受けて、最後の終了考査に合格すると、特定建築基準適合判定資格者として、建築基準法第6条の3第1項ただし書きにある特定構造計算基準に適合するかどうかを審査することができます。

その過去問が日本建築防災協会のHPに掲載されているのですが、解説がないため解答案を作成してみようと思います。

講習の受講案内のリンク 日本建築防災協会HP

特定建築基準適合判定資格者講習|(一財)日本建築防災協会|建築物の防災並びに維持管理制度・技術の調査・研究。資格講習、耐震チェックプログラムの紹介。 (kenchiku-bosai.or.jp)

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令和5年度 問5

令第82条第一号から第三号までの規定に基づく許容応力度計算に対して、法第6条の3第1項ただし書の規定による審査を行う場合について、次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.高さが20mを超える建築物で、ある階の出隅部の柱がその階が支える常時荷重の20%以上の荷重を支持していたが、張り間、けた行それぞれの方向の一次設計用地震層せん断力係数を1.25倍として許容応力度計算を行っていたため、適切と判断した。
2.多雪区域以外であり垂直積雪量0.15m以上の区域にある建築物で、屋根の勾配が15度以下、かつ、屋根の最上端から最下端までの水平投影長さが10m以上であったが、屋根版が鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造以外であったため、積雪荷重の割り増しを行っていないことについて、適切と判断した。
3.建築物の外壁からの突出長さが2mを超える片持ちのバルコニーに作用する地震力について、1.0Z以上の鉛直震度に基づき計算した数値としていたため、適切と判断した。
4.鉄筋コンクリート造の耐力壁を有する地上部分の剛節架構において、ある階の地震力作用時に耐力壁の負担せん断力の和が層せん断力の1/2を超えていたが、その階の耐力壁端部の柱を除くそれぞれの柱において、一次設計用層せん断力の25%のせん断力が作用するものとして許容応力度計算を行っていたため、適切と判断した。

【過去の考査問題の出典】

出典:令和5年度 特定建築基準適合判定資格者講習 修了考査結果 2.考査問題 から引用しました。

令和5年度 特定建築基準適合判定資格者講習 修了考査結果|(一財)日本建築防災協会|建築物の防災並びに維持管理制度・技術の調査・研究。資格講習、耐震チェックプログラムの紹介。 (kenchiku-bosai.or.jp)

解答(案)

【2026年10月14日 修正】肢2の解説に誤りがあったため修正し、各肢に根拠(告示・技術基準解説書のページ)を追記しました(解答案は変更ありません)。

解答案は、2

特定緩勾配屋根部分の積雪荷重の割り増しは、屋根版が鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造の場合だけが適用除外です。本肢は屋根版がそれ以外なので割り増しが必要であり、2が不適切です。

解説

1.〇(適切)

地階を除く階数が4以上または高さ20m超の建築物で、いずれかの階の出隅部の柱(架構の端部に設ける柱)が、その階が支える常時荷重の20%以上を支持する場合は、張り間方向・けた行方向以外の方向(通常は斜め45度方向)にも水平力が作用するものとして許容応力度計算を行います。ただし書に基づき、この斜め方向の検討の代わりに、張り間・けた行それぞれの方向の一次設計用地震層せん断力係数を1.25倍(C0=0.25以上)とする検討を行うことができるため、適切です。(平19国交告第594号第2第三号ロ、2020年版 建築物の構造関係技術基準解説書 p.320 L22〜25、p.323 L33〜p.324 L7)


2.✕(不適切)

多雪区域以外で垂直積雪量が0.15m(15cm)以上の区域にあり、屋根勾配15度以下、かつ、屋根の最上端から最下端までの水平投影長さが10m以上の屋根(特定緩勾配屋根部分)を有する建築物は、積雪後の降雨の影響を考慮した割り増し係数を積雪荷重に乗じて計算します。適用が除外されるのは、屋根版が鉄筋コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造の場合です(自重に比べて降雨による荷重の影響が小さいため)。本肢は屋根版がそれ以外なので割り増しが必要で、行っていないのは不適切です。(平19国交告第594号第2第三号ホ、同 p.320 L42〜46、p.325 L13〜22)


3.〇(適切)

片持ちのバルコニーなど外壁から突出する部分は、鉛直震度(Zに1.0以上を乗じた数値)に基づいて計算します。突出部分の長さが2m以下のものは、振動の励起が生じにくいため適用されません。(平19国交告第594号第2第三号ニ、同 p.320 L35〜40、p.325 L4〜12)


4.〇(適切)

耐力壁を有する剛節架構で、地震時に耐力壁が負担するせん断力の和がその階の地震力の1/2を超える場合は、耐力壁の端部となる柱を除く柱について、支える常時荷重に地震層せん断力係数を乗じた数値の0.25倍以上のせん断力が作用するものとして、短期の許容応力度を超えないことを確かめます。本肢はそれ以上のせん断力で検討しているので適切です。(平19国交告第594号第2第三号イ、同 p.320 L13〜21、p.323 L18〜25)

■ポイント

特定緩勾配屋根部分の積雪荷重の割り増しは、屋根版がRC造・SRC造なら適用除外、それ以外なら必要。平19国交告第594号第2第三号イ〜ホ(耐力壁付き剛節架構の柱、出隅柱、屋上突出部、片持ちバルコニー、緩勾配屋根)はまとめて覚えておくと便利です。

※本記事の解答案は管理人による推定であり、誤りがある可能性があります。


最後にルート2主事試験に持ち込み可能な図書の紹介

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