R2特定建築基準適合判定資格者講習の考査問題解説⑯

3年に一度実施される特定建築基準適合判定資格者講習があります。講習を受けて、最後の終了考査に合格すると、特定建築基準適合判定資格者として、建築基準法第６条の３第１項ただし書きにある特定構造計算基準に適合するかどうかを審査することができます。

その過去問が日本建築防災協会のHPに掲載されているのですが、解説がないため解答案を作成してみようと思います。

講習の受講案内のリンク　日本建築防災協会HP

特定建築基準適合判定資格者講習｜（一財）日本建築防災協会｜建築物の防災並びに維持管理制度・技術の調査・研究。資格講習、耐震チェックプログラムの紹介。 (kenchiku-bosai.or.jp)

本ページはプロモーションが含まれています

［広告］

令和２年度　問16

ルート２で耐震計算された鉄骨造建築物に対して、法第６条の３第１項ただし書の規定による審査を行う場合について、次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1. １階の柱にSTKR材が使用されていたため、地震力により柱の脚部に生じる力の大きさの割り増しが行われていることを確認した。
2. 露出型柱脚の設計において、基礎コンクリートの破壊防止の確認が行われていないことは不適切と判断した。
3. 柱が角形鋼管ではりがH形鋼の仕口部であったため、鋼管壁（鋼管柱を構成する鋼板）の面外降伏を考慮した耐力を算定して保有耐力接合の検討を行っていることを確認した。
4. 水平力を負担する筋かいがある階については、筋かいの地震時の応力の割り増しが適切に行われていたので、柱及びはりの応力割り増しは不要であると判断した。

【過去の考査問題の出典】

出典：令和2年度　特定建築基準適合判定資格者講習　修了考査結果　２．考査問題　から引用していました。現在は、考査問題は公表されておりませんが、結果は公表されております。

令和2年度　特定建築基準適合判定資格者講習　修了考査結果｜（一財）日本建築防災協会｜建築物の防災並びに維持管理制度・技術の調査・研究。資格講習、耐震チェックプログラムの紹介。 (kenchiku-bosai.or.jp)

解答（案）

解答案は、4

解説

1. 令第82条の６第三号、S55建告第1791号第２第3号ロ、2020年版 建築物の構造関係技術基準解説書（以下　黄色本）p360、364、6.3.3（3）L39～、適切。
2. 黄色本、ｐ635、付録1-2.6(2)②ⅲ）フローの⑥、適切。
3. テキスト、S-p.9、3.3(4)①c)、2つ目の・点中段、適切。
4. 黄色本、6.3.3（1）p362、L17～p363、L10、テキスト、S-p.4、3.3(1)a)、不適切。

最後にルート２主事試験に持ち込み可能な図書の紹介

［広告］

2020年版 建築物の構造関係技術基準解説書

修了考査時に持込可能な図書なので、考査時までに購入しておくのがおすすめです。