3年に一度実施される特定建築基準適合判定資格者講習があります。講習を受けて、最後の終了考査に合格すると、特定建築基準適合判定資格者として、建築基準法第6条の3第1項ただし書きにある特定構造計算基準に適合するかどうかを審査することができます。
その過去問が日本建築防災協会のHPに掲載されているのですが、解説がないため解答案を作成してみようと思います。
講習の受講案内のリンク 日本建築防災協会HP
特定建築基準適合判定資格者講習|(一財)日本建築防災協会|建築物の防災並びに維持管理制度・技術の調査・研究。資格講習、耐震チェックプログラムの紹介。 (kenchiku-bosai.or.jp)
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令和2年度 問15
ルート2で耐震計算された鉄骨造建築物の横補剛に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 保有耐力横補剛とは、はり材の両端が全塑性状態に至った後、十分な回転能力を発揮するまで、材の両端部のみならず、それ以外の弾塑性領域の部分においても横座屈を生じないような横補剛方法である。
- 400ニュートン級炭素鋼のはりにおいて、はりの弱軸まわりの細長比が170を下回っていれば、横補剛材は不要である。
- 横補剛材については、必要横補剛本数および横補剛間隔の検討を行っていれば、横補剛材の強度、剛性に関する検討は不要である。
- はり端部に近い部分に横補剛を設ける方法による横補剛間隔の検討を行っていれば、はり全長にわたって均等間隔で横補剛を設ける方法による検討は不要である。
【過去の考査問題の出典】
出典:令和2年度 特定建築基準適合判定資格者講習 修了考査結果 2.考査問題 から引用していました。現在は、考査問題は公表されておりませんが、結果は公表されております。
解答(案)
解答案は、3
解説
- 2020年版 建築物の構造関係技術基準解説書(以下 黄色本)p617.付録1-2.4(2)、L33~35、適切。
- 黄色本、p630、付録1-2.4[具体的計算方法](4)ⅱ)①(付1.2-18)式、(400ニュートン級炭素鋼のはりの場合)、170以下であれば満足するため、適切。
- テキストS-p11、※横補剛材の設計の部分に検討が必要と記載あり、不適切。
- 黄色本、p630、付録1-2.4[具体的計算方法](4)ⅱ)①、②どちらでも可のため、適切。
最後にルート2主事試験に持ち込み可能な図書の紹介
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修了考査時に持込可能な図書なので、考査時までに購入しておくのがおすすめです。
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