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建築主事や確認検査員への道の入口となる「一級建築基準適合判定資格者検定」。一級建築士に合格した後に受ける検定ですが、いざ受けようとすると「何を使って、どう勉強すればいいのか」の情報が意外と見つかりません。
そこで今回は、実際にこの検定に合格した建築主事の方に、使った教材から時間配分のコツまで詳しく聞きました。複数回の受験を経て合格された方なので、「うまくいかなかった年の反省」も含めてリアルです。
目次
一級建築基準適合判定資格者検定とは
建築確認・検査を行う建築主事・確認検査員になるために必要な資格の検定です。制度改正により、現在は一級と二級の区分があり、この記事では一級建築基準適合判定資格者検定(一級建築士試験の合格が受検の前提)について解説します。毎年8月末頃に実施されます。
また、以前は受検にあたって実務経験が必要でしたが、制度改正により実務経験がなくても受検できるようになりました(合格後に所定の実務経験を積んでから登録する仕組みです)。一級建築士に受かったら、早めに挑戦できる検定になっています。
試験は2部構成です。
- 考査A:択一式。建築基準法令の知識を問う
- 考査B:記述式。実際の建築計画(計画1〜3)について、適合・不適合を根拠法令つきで審査する
受検資格・日程などの詳細は、国土交通省・建築行政情報センター(ICBA)の案内をご確認ください。過去の考査問題は国土交通省のホームページで公表されています。
用意するもの(3点セット)
① 建築基準適合判定資格者の手引き(ICBA)
検定対策の中心となるテキストです。建築行政情報センター(ICBA)のサイトで購入できます(一般の書店・通販では扱っていません)。考査Bは「手引きのとおりに書く」ことが目標になるので、必携です。
② 法令集〔法令編+告示編〕
検定は「答えが法令集の中に書いてある」試験です。法令編だけでなく告示編もセットで用意してください。お話を聞いた方は井上書院の建築基準法令集(法令編・告示編)を使用しており、試験会場でも使っている人が多かったそうです。
[広告]井上書院 建築基準法令集
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③ BONTの模擬試験
NPO法人 建築基準の適用に関する建築主事ネットワーク(BONT)が模擬試験を実施しています。過去問のデータがもらえるのが大きな価値で、本試験前の力試しにも最適です。合格すると受験料分の助成が受けられる制度もあるそうです(実施状況・条件は最新の案内でご確認ください)。
スケジュール:4月スタートで間に合う
本試験が8月末なので、4月に勉強を開始すれば十分間に合います。合格した方のペースは次のとおり。
- 平日:毎朝2時間+昼休み30分
- 7月以降の土日・休日:終日勉強に充てる
働きながらの受験なので、朝型で平日にコツコツ、夏に追い込みが現実的な形です。
勉強法:配分は「考査A:考査B=3:7」
最大のポイントはここです。択一の考査Aに時間をかけたくなりますが、合否を分けるのは記述式の考査B。1年目に考査A中心の勉強で考査Bが手つかずのまま不合格になった反省から、「3:7で考査Bに寄せるべき」とのことでした。
考査Aの勉強法
- 過去問5年分+BONT模試を繰り返す(法改正が多い年は直近4年分に絞る)
- 年度ごとではなく「分野ごと」に解く:問1を5年分、問2を5年分…と縦に解くと、出題パターンが見える
- 1枝ごとに〇×を記入する表を作り、5回程度繰り返す
- 直前期は直近2年分+模試を、時間を計って本番形式で
考査Bの勉強法
- 過去問5年分の問題と解答を読み、根拠法令を法令集で確認する
- 過去問3年分をそのまま書き写す(トレース)→その後、同じ問題を何も見ずに解く
- 解答の順序は「根拠法令 → 理由 → 適合・不適合」で体に覚えさせる
- 慣れてきたら時間を計って解く。基本は「手引きのとおりに書く」ことを目標に
- 直前1か月は、本番と同じA3用紙に解答する練習も効果的
法令集の「育て方」
- 考査Aの過去問を解きながら、出題された条文に鉛筆でマーク
- 繰り返し出題されている条文は赤・青鉛筆で色を変える→頻出箇所が一目で分かる法令集に育つ
- 考査Bで法文の内容を書かされる部分は黄色の蛍光ペンで見つけやすく
本試験の時間配分(合格者の実例)
- 考査A:1問5分を目安に淡々と。「2〜3問落としてもいい」くらいの気持ちで満点を狙う
- 考査B:計画1(約45分)→計画3(約40分)→計画2(約100分)→見直し(約20分)。ボリュームの大きい計画2を最後に回すのがコツ
細かいけれど効く工夫
- 筆記用具に投資する:考査Bはとにかく書く量が多く、体力勝負。手に負担のかからない少し良いシャープペン(ドクターグリップ等)+芯はBがおすすめ
- 時短の略記:「法第◯条」の「第」を略す、用途地域は「第一種中高層住居専用地域(以下 一中高)」のように断って略す
- 考査Bの計画1〜3を色分けし、法令集の見出しと連動させる
- 試験2日前から考査Bの問題文を数回読んで頭に入れておく(本番で読む時間を短縮)
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まとめ:答えは法令集の中にある
合格した方の言葉で印象的だったのは、「この検定の答えは法令集の中に書いてある。全問解答を目指して、最後まであきらめないこと」でした。
- 4月スタート、平日朝+夏の休日で間に合う
- 配分は考査A:考査B=3:7。記述の考査Bで差がつく
- 手引き(ICBA)+法令集〔法令編・告示編〕+BONT模試の3点セット
なお、この検定に合格して建築主事等になった後、構造計算(ルート2)の審査を行うには特定建築基準適合判定資格者講習の修了が必要です。その勉強法と過去問解説は、こちらにまとめています。
▶ 【2026年9月開催】特定建築基準適合判定資格者講習(ルート2主事)の勉強の始め方|R5・R2過去問解説 全42問まとめ

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