R2特定建築基準適合判定資格者講習の考査問題解説⑲

3年に一度実施される特定建築基準適合判定資格者講習があります。講習を受けて、最後の終了考査に合格すると、特定建築基準適合判定資格者として、建築基準法第6条の3第1項ただし書きにある特定構造計算基準に適合するかどうかを審査することができます。

その過去問が日本建築防災協会のHPに掲載されているのですが、解説がないため解答案を作成してみようと思います。

講習の受講案内のリンク 日本建築防災協会HP

特定建築基準適合判定資格者講習|(一財)日本建築防災協会|建築物の防災並びに維持管理制度・技術の調査・研究。資格講習、耐震チェックプログラムの紹介。 (kenchiku-bosai.or.jp)

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令和2年度 問19

ルート2で耐震計算された木造建築物に対して、法第6条の3第1項ただし書の規定による審査を行う場合について、次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 平成12年建告第1352号に規定する4分割法を用いずに偏心率による検討が行われ、各階の偏心率が0.15以下であることを確認した。
  2. 水平力を負担する筋かいが設置されているため、筋かいのせん断破壊や筋かい接合部の破断が起こらないよう、十分な強度を確保していることを確認した。
  3. 筋かいの負担する水平力の割合に応じた地震力の割増しについて、昭和51年建告第1791号第1第一号の特別な調査又は研究に基づく数値として、技術的助言(平成29年国住指第2167号)に示された方法で算定することとし、β が5/7、γが1.2であったため、1.1倍を採用して計算していることについて、適切と判断した。
  4. 令第46条第4項の壁量規定を満足していなかったが、同条第2項により安全性を確認しており、適切と判断した。

【過去の考査問題の出典】

出典:令和2年度 特定建築基準適合判定資格者講習 修了考査結果 2.考査問題 から引用していました。現在は、考査問題は公表されておりませんが、結果は公表されております。

令和2年度 特定建築基準適合判定資格者講習 修了考査結果|(一財)日本建築防災協会|建築物の防災並びに維持管理制度・技術の調査・研究。資格講習、耐震チェックプログラムの紹介。 (kenchiku-bosai.or.jp)

解答(案)

解答案は、3

解説

  1. テキストW-p.4、4.2、d)、適切。
  2. 令第82条の6、第三号、S55建告第1791号第1第二号、2020年版 建築物の構造関係技術基準解説書(以下 黄色本)p422.6.6.2(3)、適切。
  3. 令第66条、H12建告第1456号第1号ハ、適切。
  4. 黄色本、p423.6.6.2(3)表6.6-2、β=5/7=0.49999、1+0.7βγ/1.5=1+0.7×0.4999×1.2/1.5≒1.3ー①、γ=1.2ー②、①>②のため、1.2倍を採用するため、不適切。
  5. 令第46条第1項、第2項、テキストW-p.20、9、3つ目の・、適切。

最後にルート2主事試験に持ち込み可能な図書の紹介

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2020年版 建築物の構造関係技術基準解説書

修了考査時に持込可能な図書なので、考査時までに購入しておくのがおすすめです。

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